そして話はいよいよ試験当日になります。旅館からバスに乗り込んで大学に行く途中、H君が隣りに座っていた人に話し掛けました。その人はなんと僕と同じ広島県民です。(書き忘れましたが、旅館を探している時、僕と同じ宿泊施設の地図を持っている人を見つけました。明日の敵は今日の友だッ!と言う感じで馴れ馴れしくその人に話し掛けたところその人も広島県民でした。僕とは学科が違っていましたが・・・。)H君が話し掛けた人も僕達とは学科が違っておらずなんと物理の証明が出るとか・・・。(ちなみにこの人は後で書くつもりが無いので今書きますが帰りも偶然一緒になります。同じ県に住んでいるのだからついて帰ればいいや、と思っていたら彼が乗る電車を間違えてしまいぐるりと遠回りのコースになってしまいました。)
 大学に無事着きました。H君とは試験会場が違います。「昼飯を食う時はここに集合しよう」と約束してからお互いの試験場に入っていきます。試験場の注意を聞いて面接以外の試験を終わらせます。そして昼休憩にH君と再び会い、学食に行きます。僕は確か・・・何を食べたかは覚えてないですが、学食は安い!ということは分かりました。すると同じ席にいた子(名前を聞いたけど覚えていないので以下メガネ君)にH君が話し掛けます。偶然にもその子と僕は同じ学科でしかも広島県民です。さらにさらに(これは後から分かるのだが)僕の直前に面接を受けるのです。H君が
「こっちの人(=僕のこと)と同じ学科だね〜」と言うとメガネ君(そう言えば僕もメガネ君だった!)は一瞬こいつは敵だな!みたいな視線を僕にしてきます。それを微笑で流して新しい話題を言います。
「そう言えば君は昨日電車の中で見たよ〜。英語の単語帳見ていたでしょう!」そうなのです。僕は前日にメガネ君を目撃していたのです。新幹線から電車に乗り換えた時から・・・。地元の子だと思ったら同じ受験生だったとは・・・。
 昼飯を食べ終えたあと、H君と
「じゃあ、ここで入学式に会おう!」と言って別れます。面接が終われば各自勝手に帰るのでH君とはこの日もう2度と会うことが無いからです。ちなみに結論から言うと僕はこの大学に落ちたのでH君とは2度と会うことは無いでしょう?H君がこの大学に受かったかどうかは知りませんが・・・。でも実際彼とはもう一度合って話をしてみたいです。何せ裸の付き合い(注:一緒にお風呂に入ったことです)や一晩を一緒に過ごした(注:同じ部屋で(当然別々の)布団で寝ただけです)仲なのです!そんな二人から生まれるものは何か?愛です!
 と、話が怪しい方向に進みだしたので一旦区切ります。食事後メガネ君(メガネと打つのがめんどくさいので以下M君)は食事後待合室で僕の席に座ります。待合室での部屋は自由なのです。M君は僕の微笑がこうしてすっかり僕に心を許してしまったのか、面接にかかる時間や面接対策のプリントなど僕に見せてくれました。待合室で1時間近くたつ(だった気がするが自信無し)といよいよM君が呼び出されます。その次はとうとう僕なのです!
 M君が呼び出されて10分後僕は呼び出されます。試験場は二つあります。面接と口頭試問です。僕が面接を終えて口頭試問の部屋からM君が出てくるのを待っていると、
「ダメだった〜」と呟きながら出てくるM君。小さく手を振ってお別れです。この暗い彼の背中を最後に見て以来全くあっていないのですが、どうなったことやら・・・。同じ広島県民なのでどこかでばったり会うかもしれません。
 ちなみに僕の口頭試問はどうだったかと言うと撃沈です。調度先生が「これは出ないだろ」と飛ばした問題が出てくると言う自分の運の悪さをのろいました。が、のろっているばかりではいけないので適当に答えを言ってみます。先生の教えに「黙っていたら0点だが何か言えば点がある!違っていれば向こうが違うと言うからとりあえず言ってみろ」というのがあるからです。証明する問題の範囲は1年生なのになぜか僕は2年生で習う複素数を持ち出しました。
「この問題は複素数を使ってですね〜・・・」てなことを試験管が違うと言ってヒントを出すのをのを期待していると、
「それでもできるかもしれないね〜」全くの予定外です。複素数を使うと余計話がややこしくなるのに出来るかも知れないだなんて・・・時間制限を考えろ!と今の僕は試験管に言いたいです。
 余談ですが、その日の帰りに途中の駅から偶然にも中学校時代の友達に会いました。その人は僕が唯一女性の中では仲良く会話をした人です。ここで会ったのも何かの縁だ!思いっきり愚痴を聞いてもらおうと思って
「今日試験だったんだけどかなり難しかった〜」と言うと
「そりゃそうだろ」とあっさり言うのです。少しばかり「大丈夫だよ〜」などの優しい言葉を期待してしまったので、少しがっくりきた僕は、逆に自棄になり1人でずーと話し続けました。自分にこれだけ会話を続ける能力があるのかと驚いたほどです。(と、言っても話題が切れたらしばらく沈黙があります。お互い話すことがないから話題を考えているのです)

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西

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